記事一覧
メルマガ「共創コーチング®」共創コーチ養成スクール稲垣 陽子

会話に柔らかさを作るには

おはようございます。稲垣陽子です。

先日の企業研修でのことです。
あるワークのために、受講者の一人に前に出てきてもらい、ご自身の課題について話をしてもらいました。その後、聞いていた皆さんがその方に質問をするのですが、ひとつ気になったことが。

それは、質問する人が「~ですか」と言葉を言い終わるかどうかをまたずに、「それはですね~」と、声をかぶせて回答をしていたのです。
つまり、最後の2-3語は二人が喋っていて、言葉が重なっている状態です。

かぶるのは最後の2-3語だけなので、会話の流れには支障はありません。
でも、二人の間に流れる空気感はぴりぴりする感じ。
テンポも速く、言い合っているようにも聞こえます。

話す人は、みんなに見られている緊張感からそうなってしまったのでしょう。
一旦、会話を止めて、最後まで質問を聞いてから回答をするように促しました。

すると、それだけで、会話の雰囲気ががらりと変わったのです。
まずテンポが少しゆっくりとなりました。
お互いが相手の言葉を感じながら、話しているように感じます。
何より、二人から醸し出される空気感が柔らかくなりました。
言葉が重ならないだけでこんなに雰囲気が変わるんだと、私自身も新たな気づきでした。

この「言葉をかぶせる」クセは、特に状況判断力が高い方、処理能力の早い方、意志の強い方によく見られます。瞬間の出来事なので、ほとんど無自覚なことも多いでしょう。

しかし、これを2-3回繰り返すだけで、相手には、
「話しかけづらい、緊張する、自分の意見を言いづらい、馬鹿にされている感じ、間違ったことを話せない」
という感覚を抱かせてしまいます。

言葉を重ねてしまう傾向がある方は、一度、相手が最後まで話すのを聞くことを意識してみましょう。
相手の最後の一音を、息を吐いて聞き入れてみる。
この時、息を吐くことが大切です。
言葉を重ねてしまう人は、大抵相手の話を聞きながら、自分が話をするために息を吸っています。
まず息を吐き出すことで、自然と間ができ、最後まで聞くことができます。
良かったら試してみてくださいね!

人の振り見て我が振り直せ
一覧に戻る
愛のムチ
研修と教育でリーダーを育成する【共創コーチング】
© 2016 Coaching Systems Inc.