コーチング・システムズの稲垣友仁（ジョニー）
です。おはようございます。
私は、日本にコーチングが導入された９７年から、
コーチングの組織への応用の可能性を感じていま
した。
それは、教師時代に見た、成果を出す、すごい教
師達に出会ったことが大きいと思います。
教師の世界には、学級経営というものがあります。
いい授業をしようと思ったら、当然、教師の授業
の力量がとても大切になるのですが、それと同じ
ぐらい大事なのが、「いい学級」を創るという力
も、かなり大事になってきます。
昔、私は、教師のプレゼンテーションの方法や授
業の組み立てで、生徒は変わると思っていました。
きっと授業を分かりやすく楽しいものにしたら
生徒達は聞いてくれるし、生徒のモチベーション
も上がり、生徒は育つと・・・。
確かに、そうした授業の工夫をすることで、より
良い授業を進めることができるのですが、例えば、
すでに荒れてしまっている学級などでは、同じ
ようなことが通用するかという、大抵の場合、
効果がなかったり、
また、ある学級ではうまくいったことを、他の
学級でもうまくいくかというと、そういうことも
ありませんでした。
一方で、学級の雰囲気が良かったり、一体感が
ある学級では、教師が下手な授業をしても、す
ごく良い授業になっていったりもします。
「いい学級」は、教師の力量をカバーし、
教師の自尊心も上げてしまうこともあります。
私が教師をしていた地域では、教師がよい授業
を目指すのと同じぐらい、
「いい学級」を創ることを目指して、学級経営
に力を入れて行う地域でした。
そこで、「いい学級」を作っている教師の
テコ入れ策を見てみると、とてつもなく地道な
作業を淡々と行っていることが分かりました。
その一部ですが、こんなことをしています。
・子どもたちの話を聞く
・自分自身で考えさせて育てる
・いい活動は褒める
・問題を自分たちで解決させる
・個人ノートで交流
・班ノートで交流
・学級通信で良い行動を広める
・リーダーを育てる etc…
当時は、何でここまでやらないといけないのかと
疑問に思っていました。
しかし、こうした地道な作業を行った組織（学級）
は、明らかに雰囲気が変わり、授業の浸透度合い
も高く、学びが深まる主体的な学級集団になって
いくのを目の当たりにしてきました。
もちろん、最終的には、学級全体の学力も上がり
ました。
こうした学級は、地道な作業の積み重ねの結果
だったのですが、教師をやっていた当時は、
そのことには気が付きませんでした。
コーチに転身をして、しばらくしてから、この
ような構造があることが分かりました。
「すごい教師」は、バシッと叱ることもしますし
注意もします。
しかし、それと同じぐらい、子どもの話を真剣に
聞いたり、子どもの主体性を発揮させるために
質問をして考えさせてみたり、思ってもみない
ことを褒めたりしていました。
これは、教師の言うことを聞く生徒を育てるので
はなく、物事に対して自分の意見を持ち、自分で
考えて自ら動ける生徒を育成するための地道な
関わり合いとなります。
これは、まさに「コーチングコミュニケーション」
です。
「すごい教師」は、授業を通じて、これらを絡ま
せながら、生徒自身が成功体験を積み上げていけ
るように仕向けていたのです。
私は、２０年間、「どうしたら、このような教師
になれるのか」をずっと考えてきました。
教育現場だけでなく、数多くの企業や組織での
コーチング経験を経て、ようやく、その答えが
見つかったような気がします。
その答え、それが『共創』でした。
「共に創る」環境を作れる力が、組織の成長や発展に
重要であることが分かってきたのです。
これまで、私が出会っきた優秀な教師や経営者、
リーダーやマネージャーなども得てして、この
「共創力」を持っていました。
では、一般の方にはこの『共創力』が
ないのかと言うと、そうではありません。
誰れしも『共創力』は持っています。
しかし、その強弱によって、効果的に発揮する
ことができないでいるのです。
『共創力』は、細かく分けると【８つの力】に
分類されます。
この８つの力がどれかが強くて、どれかが弱いと
いうことで、力が十分に発揮できないので、この
バランスを保つことで、より成功するリーダーへ
と変わっていくことができます。
そこで、読者の皆様にもこの８つの『共創力」を知り
バランスの取り方を、ぜひ知って頂きたいと思い
ます。
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